知りたいことから読む
PM2.5とは何か
大気中を浮遊する粒子を大きさで分類した呼び方です。成分には炭素、硫酸塩、硝酸塩、金属などがあり、場所や発生源によって変わります。PM2.5という名前だけでは成分を特定できません。
粒子の大きさと特徴
2.5µmは0.0025mmです。小さな粒子は肺の奥まで入りやすく、健康影響が問題になります。測定上は粒子の通しやすさを定めた方法で分けるため、「すべての粒子が厳密に2.5µm以下」という意味ではありません。
主な発生源
自動車、工場、暖房などの燃焼から直接出る粒子のほか、排出されたガスが大気中で反応してできる粒子があります。森林火災や自然由来の粒子、遠方から運ばれるものも含まれ、国内・国外の複数の発生源が関係します。
鼻・のど・気道への影響
大気汚染への曝露に伴って、鼻・のどの刺激感や咳が気になることがあります。ただし、これらは感染症、アレルギー性鼻炎、喘息、逆流などでも起こり、PM2.5の濃度だけで原因は診断できません。
呼吸器・循環器への健康影響
短期間の曝露
濃度の上昇は、喘息などの呼吸器症状の増悪や心肺への負担と関連します。症状には個人差があり、すべての人が同じ濃度で発症するわけではありません。
長期間の曝露
長期の曝露は呼吸器疾患や循環器疾患、肺がんなどのリスクと関連することが示されています。これは集団の長期的なリスクの知見であり、今日の鼻水や咳から将来の病気を予測するものではありません。
PM2.5と黄砂・HAZEの関係
| 言葉 | 何を表すか | 関係 |
|---|---|---|
| HAZE | 微粒子で空気がかすむ現象 | 粒子の由来や大きさは一つではない |
| 黄砂 | 砂漠などの土壌・鉱物粒子の飛来 | 大小の粒子を含み、空がかすむこともある |
| PM2.5 | 主に直径2.5µm以下の微小粒子 | 黄砂や煙の一部も該当し得る |
濃度が高い日の生活上の注意
注意喚起や体調を参考に、不要不急の外出、長時間・激しい屋外運動を減らします。通常の運動を一律にやめるのではなく、時間・場所・強さを調整します。
環境基準と注意喚起は別の指標
日本の環境基準は年平均15µg/m³以下、かつ日平均35µg/m³以下です。環境を評価する目標であり、その日の個人の症状を診断する基準ではありません。
注意喚起のための暫定指針は日平均70µg/m³です。福岡県ではこれを超えると予測される場合などに注意喚起します。1時間値と日平均を直接同じものとして比較しないでください。指針以下でも、敏感な方は体調に応じて行動を調整します。
マスクの選び方と装着上の注意
外出が必要なときは顔に合うマスクを隙間なく装着します。微粒子を減らすにはN95・DS2などの粒子捕集性能と密着性が参考になりますが、効果は装着状態に左右されます。布・一般のマスクの性能は一様ではなく、完全には防げません。
粒子用マスクは一酸化炭素などのガスを防ぎません。息苦しいときは無理に着用を続けず、汚染の少ない場所へ移動してください。小さな子どもでは適切な密着が難しく、乳幼児に無理に着用させず、まず曝露を減らします。心肺の病気がある方は使用を主治医に相談してください。
換気・空気清浄機・室内環境
濃度が高い時間帯は窓の開放を控え、必要な換気は外気の状況を見て短時間で行います。熱中症対策、感染対策、燃焼器具の安全に必要な換気は確保し、閉め切り続けないでください。
部屋の広さに合ったHEPAフィルター等の空気清浄機を説明書どおり使用し、フィルターを管理します。すべてのガスを除去するものではありません。室内の喫煙や煙の出る行為を避け、ほこりを舞い上げないよう拭き掃除をします。
子ども・妊婦・高齢者・基礎疾患のある方へ
子どもや高齢者、妊娠中の方、喘息・COPD・心臓病などのある方は、曝露を減らす工夫を優先してください。濃度の数値だけでなく症状や生活環境に応じて主治医と対応を相談します。
処方薬を自己判断で増減・中止せず、発作などが起きたときの対応を確認します。妊娠中に一度外出したことから、胎児への影響が生じたと判断することはできません。
福岡県のPM2.5予測・観測情報
福岡県のPM2.5・黄砂予測と注意喚起情報・観測値への案内を確認できます。全国の測定値は環境省のそらまめくんでも確認できます。
予測と実測値、観測時刻・地点を区別してください。このページは基礎知識の解説です。現在の福岡の濃度や飛来状況を示すものではありません。
耳鼻科受診と他科・救急受診の目安
鼻水・鼻づまり・のどの違和感が続く、睡眠や仕事・学校に支障がある、繰り返す場合は耳鼻咽喉科へご相談ください。咳が長引く、発熱が続く、ゼーゼーする場合も早めに受診してください。
強い息苦しさ、会話が難しい呼吸困難、胸痛、唇が紫になる、意識がおかしい場合は119などで救急対応を求めてください。大気汚染のせいと決めつけて様子を見ないでください。
当院では症状の始まり、外出との関係、発熱、既往歴などを伺い、鼻・のどの診察から必要な検査や治療を判断します。鼻炎などが確認されれば病状に応じた治療を検討します。喘息や心臓・肺の病気が疑われる場合は内科・呼吸器内科等と連携します。環境粒子だけを原因と確定する検査を一律に行うものではありません。
よくある質問
PM2.5はウイルスですか?
いいえ。粒子を大きさで分類する呼び方で、特定のウイルスや単一の化学物質ではありません。
35µg/m³を超えたらすぐに病気になりますか?
環境基準は環境を評価する指標です。超えた時点で発症すると決まるものではなく、以下なら全員に影響がないという境界でもありません。
空気清浄機があれば換気は不要ですか?
不要にはなりません。粒子を減らしても二酸化炭素やすべてのガスを除去できません。外気の状況に配慮しながら、必要な換気と温度管理を行います。
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資料確認・編集:Web管理担当
更新日:2026年10月18日
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